もう一波乱あったそうです
初めての救急車、なかなか素直に救急車はスタートしません
(自分の記憶で書いている部分と、あとから聞いた話で書いている部分があります)
救急隊員の方に抱き上げられて、リビングのソファから廊下においてある担架に、私は運ばれました。家内が用意した毛布を担架の上からかけて玄関の外へ。玄関の外においてあったストレッチャーに担架ごと載せられマンションのエレベーターに向かうことになりました。さすが119番繋がり、救急隊員の方はさかんに火の元と戸締まりを確認するように繰り返したそうです。
しかしエレベーターにストレッチャーが入ったものだと感心しました。自分の身長は174cm、自分の身長よりストレッチャーの方があきらかに長いです。毎日使っているエレベーターなのに、その構造というものを良く知りません。なんとエレベーターは乗る部分とは別に「担架等搬送用トランク」というものが着いているのです。隠し扉のようなものを開けると、そこにはちょうど担架を押し込むことができるようなトランクがあるのだそうです。おかげで私は担架の上に寝たまま、エレベーターで1階に下りることになりました。
記憶がないのでいい加減な書き方になりますが、どうにか私か救急車に運び込まれました。担架から降りることなく車中の人に。酸素マスクを当てられ、初めての救急車がいざ出発です。のはずが・・・・・
年かさの救急隊員「奥さんどこ行った?」
若手の救急隊員「わかりません、私が運転します」
年かさの救急隊員「ちょっと待て!奥さんおいて行けないぞ、探してこい」
中堅風の救急隊員「奥さんエレベーターのトランクなおしてます」
年かさの救急隊員「それはおまえが行ってやってこい、急げ!主婦じゃ無理だぞ」
こんなやりとりがあって、家内も無事に車中の人となり、ようやく救急車はスタートしたそうです。
家内が言うには、トランクのふたをなおしていたら、エレベーターが動き出し、たまたま乗り込んできた人は、
「おはようございます、どうしました?」
「おはようございます、主人を乗せた救急車を待たせてるんもんですから」
「え! 降ります、降ります。どうしようあたし」
と気の毒にも何も悪いことをしていないのにパニックに。
通勤通学時間だったため、集団登校で集合中の子供達や見送りのお母さん、さらに会社に向かう人たちでにぎわうマンションのエントランスをストレッチャーで運ばれ、サイレンの音も高らかに救急車が走り出す。予想以上にマンション中に話題を提供していました。