ここにいることが恥ずかしい
くらい、痛みも苦しみも何処かに行ってしまいました。
ふと気がつくと自分の体には何本ものコードやチューブが着いていました。着てきた服から病院のパジャマに着替えさせられており、心電図を取るためのコードが胸に7,8本+両手+両足首に付けられ、何の測定器かはわかりませんが左手に指先に洗濯ばさみのようなものが着いています。さらに点滴のューブが右腕に刺さっています。
診察してくださった先生が「楽になりました?」「はい」 私はここにいること自体が恥ずかしくなるほど元気そのものになっていました。すっかり快復していたのですが、なぜかもう一錠ちょっと汚い色の薬を舌の下に入れました。”起きあがってお礼を言って帰りたい”これがこの時の素直な感想です。
「ニトロが効いて良かったね、今日は循環器の先生がいらっしゃって、もう来るから安心してください。落ち着いたみたいだけどまだ心電図には狭心症の症状が出てるから、もう少し様子をを見ようね。」気分がすっかり良くなったことで、何を言われてもうれしくて仕方がない状態でした。
さっき舌の下に入れた薬は何だろう、魔法の薬としか言いようがないよな。麻薬じゃないなら、あの薬欲しいな。あの薬だけ処方してもらってうちに帰ろう。そんなことを考えていました。
狭心症の症状か、・・・えええ!!??・・・狭心症?聞いてないよそんな話!
ちょっとしためまいが強く出てしまっただけで、救急車で運ばれる事自体予想外だったのに、狭心症なんて恐ろしいことを言われるなんて。