冠攣縮性狭心症(体験記)

冠攣縮性狭心症とわかってから10年以上。救急車で運ばれたこと、入院、通院、日々の発作のことなど書き残しています。

こんなに元気なのに入院

病院に運ばれたのは木曜日
実は土曜日・日曜日と遊びに行く予定でした



まさか入院とは?すっかり調子が良くなったせいか、とにかくこの痛みと苦しさが無くなるならなんでも・・・・などという気持ちはどこえやら、気分的に少し贅沢になってきています。本当に不思議なもので、調子が良くなってくると「狭心症」という聞き慣れない病名も怖くなくなってきます。そうはいっても心臓の病気だから治すに越したことはない、通院ならまじめにするから、入院だけはなんとしても回避しなくては。そんなことを考えるようになってきました。

時々話しかけてくれるT先生に努めて明るく返事をします。「なんだかここに寝ていると申し訳ないですね」「歩けますからそこのソファーに座ってましょうか」「本当に嘘のように楽になりました、楽になったと言うよりもうすっかりOKです」これだけ元気さをアピールしておけば入院だけは回避できるだろう。浅はかな考えを実践していました。軽く無視されながら・・・

こんな浅知恵を実践しているうちにまた時間が過ぎていきました。そうこうしているうちにT先生「いろいろと奥さんに説明をしてきます、先ほど上司と相談して今日中にカテーテルの検査をしてしまおうと言うことになりましたので」と言い残して視界から消えました。

医者の世界でも「上司」っていう言葉を使うんだ・・・などとくだらないことに感心している場合ではありませんでした。カテーテル?奥さんに説明?狭心症の発作とは別に胸がどきどきしてくるのがわかりました。はっきり言って医者嫌いです。注射嫌いです。年に一度の健康診断の採血でさえ目をつむってしまいます。

当たり前と言えば当たり前ですが、浅知恵では入院は避けられそうもないことは、はっきりしました。しかしそれ以上にカテーテル 奥さんに説明 という言葉が気になり始めました。