お昼の新幹線で今日は名古屋
上司と一緒に名古屋のお客様何件か訪問です
2月中旬の金曜日、それなりに寒い日でしたが今年の暖冬は強烈でインナーを付けたスプリングコートで十分の陽気でした。今日は直属の上司と名古屋に出張の予定です。朝からごく普通に出勤し、昼からの出張に備え資料も全てカバンに入れ、準備は完璧。ひとことふたこと若手を怒鳴りつけたあと、2本電話で別案件の確認作業を行っていました。その時です。
急に頭に血が上ってくる感じが始まりました。頭に血が上ってくるというよりも、頭が膨張して破裂しそうになってきます。確実に発作が始まる前兆です。今日の出張ははずせません、とにかくこの段階で収まってくれるのを願うばかりです。このころはまだ心臓に原因があるなどとは夢にも思っていない状況でしたから、何らかの理由で頭に血が上ってめまいが始まり、その関係で胸が苦しくなると思っていました。
心臓に原因があるとは思っていませんでしたから、とにかくゆったりとした姿勢になり、深呼吸を繰り返すことだけを行いました。仕事場とはいえ椅子にふんぞり返るように座り、ネクタイをゆるめました。来た!と感じてから5分もたたないうちに、発作は始まりました。
何をどのようにしても胸の苦しさは変わりません。目の玉は飛び出してしまいそうな感覚です。廻りではみんなが仕事をしています。できるだけ声を出さないようにとにかくじっとしていましたが、痛さのほかに今度は寒さが襲ってきました。スプリングコートをはおい、とにかくじっとしているのですが、痛みはいっこうに治まりません。寒いといいながら下着、ワイシャツ、背広はすでに汗でぐっしょりの状態でコートの襟廻りも汗で濡れてきました。
約1時間後、ようやく少しだけ痛みが落ち着いてきました。過去にもあったのですが、1時間から2時間ぐっとこらえれば痛みは嘘のようにひいていきます。この時はまだ痛みがかなりありましたが、ピークを越えたような感覚は確かにありました。
上司に「ゆっくりとしか歩けないので先に出ます。名古屋駅の改札で落ち合いましょう」と言い残して事務所をあとにしました。新幹線でじっとしているうちに痛みはひくであろうと判断したからです。しかしこれは大間違い、いっこうに痛みはひかないまま名古屋に着いてしまいました。やっとの思いで名古屋駅の改札を出て上司と合流。痛みはかなりありましたが、自分が案内しなくては進まない出張だったため、根性をフルに発揮。逆に気が紛れたのか1件目のお客様に着く頃にはずいぶん楽になりました。
1件目のお客様のところで打ち合わせの最中、まだ痛みはありましたが、信じられない量の汗が出てきてしまい、あわてました。ハンカチを絞れるのではないかというくらいです。当然背広の下はぐっしょりでした。これは私だけの症状かも知れませんので、あしからずではありますが、こんな症状になったこともありました。
入院中、看護士の方から伺ったのですが、「今度同じ事すると、死んでもまったく不思議じゃないですよ」と言われてしまいました。「いや、あのときはまさか心臓だとは思っていませんでしたから」と答えながらも少々ぞっとしました。狭心症の発作時に無理をすると、死亡に至ることはまったく不思議ではないそうです。思い当たるサラリーマンのみなさま、一度医者に行ってみてください。