カテーテルの検査があまりにつらいから
暴れないように布団圧縮袋で真空にされるのだろうか
などと、勘ぐってしまうようなシートの中に入れられます。ここからはなかなか上手に説明できません。
隣のベッドに移ろうとすると、そこには白い色のビニールシートのようなものがひかれていました。その上にパンツいっちょで寝転がりました。その白いシートは粘着力の弱いシールのような感じです。ここに寝かされて足下から徐々に真空パックのようにくるまれていきます。右腕は完全に真空パックされて売られているお肉のようにくるみ込まれました。首のところで閉じられて完全に体は白いシールのような中に入りました。多分ばい菌が是対に入らないようにしたんだろうな、て感じです。シールの粘着面を上に置いて、その上に体を乗せて、二つ折りにして体をくるんだ感じと言えばわかりやすいでしょうか。
頭にはシャワーキャップのようなものが被されました。酸素マスクも少し大きなものに取り替えられました。いよいよ準備ができた感じです。結構緊張してきました。「暴れないように布団圧縮袋で真空にされるのだろうか」と言う気持ちも分かっていただけるのではないでしょうか。真空パックの中と言ってもすきまがありますから、多少動かすことができます。しかし右腕はシールを完全に内側に貼ろうという感じでT先生が押さえたりなぜたりしています。
「はい、それでは今から検査を開始します。まず麻酔を打ちますがこれは部分麻酔です」看護婦さんに向かって何か指示を出しています。頭の中はふたつの疑問でいっぱいいっぱいでした。
疑問その1
部分麻酔と言っているけど、どの部分を言うんだろう。腕から管を入れるから腕に麻酔をかける?いや、管は血管を通って心臓までととどかせるわけだから、上半身麻酔?できれば全身に麻酔をかけて、寝ている間に終わらせて欲しかったなあ。まさか腕だけじゃないよね。
疑問その2
腕も完全にシールのようなもので覆われているけどいったいどおやって注射するんだろう、シートの上からぶすっといくのかなあ?カテーテルは?これはシートの上からじゃちょっと不安だよな?肝心なところだけ切り取るのかなあ?
なんて事を考えていました。
「ちょっとちくっとしますよ」いよいよです。
第1回から読んでみる
狭心症