冠攣縮性狭心症(体験記)

冠攣縮性狭心症とわかってから10年以上。救急車で運ばれたこと、入院、通院、日々の発作のことなど書き残しています。

入院中に狭心症の発作が

入院中に発作が起きてしまいました
はっきりと狭心症−冠攣縮性狭心症−の発作です



入院して3日目、土曜日の朝です。家内は子供と一緒に出かけており誰も病院には来ません。外来もお休みのようですし、入院患者さんの検査も無いようです。午前中は面会も認められていないため、本当に静かな朝です。相変わらずの朝食をいただき、1回分カップに入れられた薬も飲み終わりテレビでも見ながらのんびりしようかな、っと思っていた矢先です。

頭が急にふくらんでくるような雰囲気におそわれました。狭心症の発作が起きる前の状況は自分でわかっていましたから、「これは来る!」と思いました。それと同時に、病院にいて薬まで飲んでいるから「違うかな?」という期待もありました。
が、その期待もあっという間にうち砕かれました。こんな事を思ったのはほんの1分程度の間だったと思います。あきたかに頭がふくらんできてつらくなってきます。

その瞬間、胸の苦しみが一気に始まりました。起きあがっていたのですが直ぐに横になり、ナースコールのボタンを探しました。薬を飲んでいても軽い発作で収まることはありません。きっちりと苦しくつらくなってきました。やっとの思いでナースコールのボタンを押してうずくまります。
家で発作が起きたときは丸くなったり延びてみたりして気を紛らわせましたが、ここではチューブだらけでまっすぐ仰向けになっているしかできません。

ナースコールに応えて、「直ぐ行きます」の声がスピーカーから聞こえました。ばたばたと足音がして男性の看護婦さんと女性の看護婦さんが直ぐに来てくれました。「どうしました?」の声をかけてくれましたが、その声をかけるよりも早く状況を把握してくれたみたいです。
ここからはやはり記憶が曖昧ですが、「ニトロ」と言う声が聞こえました。「飲み込まずに直ぐ舌の下に入れて!」と言う声も聞こえました。と同時に錠剤を口に入れてもらいます。

無線式の心電図がはずされちゃんとした心電図が付けられました。数分ほどはたっていたでしょうか。ものすごいスピードでニトロが与えられ心電図がピコピコ言う状況にまでなりました。「もう1錠」の声がしてもう1錠ニトロが口の中に入ります。

落ち着きました

まだ心電図に波形が出ているとのこと。「一番苦しいときが10としたら今どれくらい苦しい?」「ゼロです」「どこか苦しいところや痛いところは?」「もう大丈夫です」この様な会話がしばらく続きました。心電図の波形が完全に収まらないようです。血圧を測ったり血中酸素も計ってもらいました。
相変わらず血中酸素は低く、血圧は高めでした。看護婦さんは一人のこり心電図の波形を見ています。1時間くらいでしょうか、こうして時間が過ぎていきました。

入院中に狭心症がやってくるとは!?  入院期間が延びるかな?さすがに少しあわてました。


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