冠攣縮性狭心症(体験記)

冠攣縮性狭心症とわかってから10年以上。救急車で運ばれたこと、入院、通院、日々の発作のことなど書き残しています。

ストレスは人並みのはず

ストレスを強く感じることがありました
しかしそれはみんなも感じている程度のものと思っていました



ストレスが冠攣縮性狭心症の誘発原因と言うことは何となくわかるような気もします。ただ、どの程度のストレスで狭心症の発作が誘発されるのかはよくわかりません。ホームページで見ても、T先生に聞いても「強いストレス」とか、「特に強いストレス」というだけです。
最もストレスの強さを数字や具体例で表現できないことくらいわかりますから、自分が感じているストレスの強さをみなさんにお伝えすることはできませんし、「134ストレス単位」以上で狭心症の発作は発症するという表現ができないこともわかります。

そこで、思い当たる節があるので、発作が頻発し始め、救急車で運ばれるまでに至頃のストレスについて簡単に説明させていただきます。

当時の状況です。
・組織の大幅な変期が行われ自分は未体験の組織に所属
・会社としても初めての組織で、期待はかなり高いものである
・外部から初めて役職者として人を受け入れることになった
・新しい組織でかなり上位のポジションに着いた
・管理職兼営業第1線と言う役割で気分的にも肉体的にもきつかった
もともと中小企業ですから、大企業のそれとは全く違うと思いますが、自分にとってはなかなか気合いのはいる新組織であると同時に、責任はきっちりのしかかってきていました。

この世な状況の中いろいろな問題が吹き出してきました。予測できたことであり、当然と言えば当然のことです。それ程不思議な問題噴出ではないです。
・売上が予定に対して伸び悩んでいる
・画期的と思われた新しい組織が機能しない
・新人の成長とやる気に自分の予定から大幅に遅れ不満が
・会議等での風当たりが強い
ここまではストレスを強く感じながらも、想定内でしたので乗り切る自身はありましたし、乗り切らなくてはならないと思っていました。ところが1点、全く想定していなかったストレスが自分に降りかかってきました。

社外から来ていただいた方の動きがこちらの想定と大きく違っていたのです。この方、仕事をしないとか仕事ができないのではなく、こちらがお願いしたかった役割ではない部分に一生懸命で、組織全体の方向性がずれていってしまったのです。これは自分でもびっくりでした。だからといって身を引いていただくには惜しい能力をお持ちの方であることは間違いなく、経営者からもなんとかするように言われていました。そこで自分の役割は
経営陣と外部から来ていただいた方の間に入って調整をしながら、もともとの方向に新しい部署全体を舵取りしなくてはならなくなってしまったのです。
来ていただいた方のご機嫌も伺いながら、経営には来ていただいた方の印象を悪くしないように。ようするに、いろいろなところを取り繕う役割になったのです。しかも外部から来ていただいた方に自分もだんだん不信感を持ち始める中でです。

中間管理職とはまた違った「間に挟まれて気を遣う役」を数ヶ月間演じなくてはなりませんでした。これが決定的な強いストレスであったと思います。
もともと営業が自分の仕事とですから、お客様とのトラブルや、思うように売上が伸びないストレスはいつも感じており、これらが原因で発作が起きることは考えにくいです。

しかし初めて味わう「自分の心にまでうそをつきながら2者間を取り繕う」という仕事は応えました。

冠攣縮性狭心症の発作の誘発原因は強度のストレスであることがある。このフレーズは納得のストレスでした。
しかし「今考えれば」です。当時はこのことがこれほど強いストレスになっているとは夢にも思いませんでした。
サラリーマンの皆様、自分が思うにですが、日常的なストレスも怖いですが、突然おそってくる「いつもと違うストレス」これには充分気を付けた方がよいようなきがします。

第1回目からご覧いただくには