本当のことを言えば何度も発作はありました。
でもなぜかそのことについて触れたくありませんでした。
ある朝突然救急車で運ばれてから早いもので丸1年がたとうとしています。運ばれた原因が冠攣縮性狭心症の発作。はっきりとした原因もわからなければ、決定的な治療法もなし。起こりにくくする薬の投与と、発作発生時のニトロペンが唯一の救い。こんな状況でありながらもいろいろな情報を先生やネット、このブログを読んでくださっている方からいただき、気分的にはずいぶん楽になっています。
そこで最近よくいただく質問!「退院してから発作は起きていないの?」
結論から言ってしまえば「発作は起きています」。ただ、せっかく読んでいただいている皆様に"医者に言っても発作が起きてるのでは、無理して医者に行かなくても同じじゃないか・・・・・”というイメージを与えたくなかったのです。勝手にいいこぶっていてすみません。
さて、退院してからどれくらい発作が起きたでしょうか。実は15日の金曜日の朝にも発作はおきました。
この週は連休明けで出勤は4日だけでした。割合に平和な営業活動が続き大きなトラブルもなく週末を迎えました。3連休の間に日帰りで、なんともぐうたらしたスキーにも行きました。ですから気分的にもさっぱりしており、一気にまた週末を迎えられると言う、どちらかといえば安定した週でした。
金曜日の朝はいつもの通り5時40分に起床。少しだけベッドでごろごろした後居間に向かいコップ1杯の水を呑んでテレビをつけました。少ししてから厚手のジャンバーなどをはおり、新聞を取りにエントランスまで。マンションなので新聞を取りに行くのは少々面倒くさいですが、いた仕方のないところ。かなり暖かくしていましたし、毎日のことですから金曜日の朝起きた発作にこの新聞を取りに行く行為が関わっているとは思えません。
軽く新聞を読んだ後眠気覚ましにさっぱりとシャワーを浴びてすっきりしたところで朝食です。忘れてしまいましたがおかず1品とご飯一膳とお味噌汁です。のんびりとした気分でワイシャツに腕を通し出勤の支度をしていました。たぶん6時30分頃だったと思います。
急にきました。
発作が起きるとき独特の胸のざわつき、締め付け感から始まって頭全体が膨らみ始めました。(このあたりの表現はブログの最初のほうを見てください)
ソファに座りこんでしまいました。ふっと気づいた家内がニトロペンを持ってきました。苦しかったのですがきわめて平静を装いました。家内も同じ気分だったようです。
しかしなかなか薬が出せないでいましたから、家内はさすがにあわてていたのかもしれません。
噛み砕いて舌の下に入れました。ものの2分もしないうちに苦しさや締め付け感はなくなりました。相変わらず魔法の薬です。
数分後、改めてネクタイを締めてスーツ、コートを着ていつもの通りに出勤です。本当に何もなかったかのように家内と子供が見送ってくれました。
もしもニトロペンがなければ、入院した日のようになっていたのかもしれません。そう思うとぞっとします。
とりあえず事なきを得ましたし、こうして今日も無事に営業してきました。
退院してからの発作は実はこれだけではありませんでした。まったく発作のなかった月もありますが、平均してしまうと発作の派生頻度は月に一回です。これは少ないほうだと言われたことがあります。新しいお医者さまではもう少し抑えたいねと言われました。どちらが正しいのかはわかりません。
次回はもう少しこの話の続きを書いて行く予定です。